タンパク・脂肪・糖は3大栄養素と云われています。タンパクと脂肪は身体の部品 材料として欠かす事が出来ないものなのです。たとえば、冷蔵庫にしてもテレビにしてもどの部品が一つ欠けても、まともには使えません。それに反して、糖は冷蔵庫やテレビ を動かす電気の様なもので,使わない時には要りません。
身体の部品の最も重要な材料であるタンパクは、さらに細かい源料であるアミノ酸と云う物質から出来ています。多くのアミノ酸は私達の身体の中で必要に応じて他のアミノ酸から作り変える事が出来ますが、その中の8種類のアミノ酸だけはどうしても身体の中では作る事が出来ないのです。だから、この8種類のアミノ酸の事を必須アミノ酸と云ってどうしても他から持って来る,即ち食べ物から摂り入れなくてはならないのです。肉や魚を食べると、胃を通りやがて小腸にまで運ばれます。小腸で膵臓から分泌される消化酵素(消化液)によって、タンパクの最小単位であるアミノ酸にまで分解されるのです。この様に最小単位のアミノ酸に迄なって始めて腸壁を通過して血液中に運び込まれるのです。
アミノ酸は全部で約20種類ありますが、このうちの8種類が前述した必須アミノ酸のです。血液中に入ったアミノ酸は、次に肝臓まで運ばれ、そこでそれぞれの部品の材料であるタンパクに作り変えられます。では脂肪はどうでしょうか。
脂肪も身体を作るのに絶対に欠かせない栄養の一つです。脂肪も部品の原料なのですが、タンパクほどは要りません。この脂肪の中にも、我々の身体の中では絶対に作れない物がありこれらを必須脂肪酸と云い、植物油に含まれます。しかしながら、糖は我々の身体にとっては必須の物ではありまん。 だから、昔も今もどの教科書にも必須糖という言葉はないのです。と云う事は糖は必要に応じて他の栄養素即ちタンパク・脂肪から我々の身体の中で作ることが出来るのです。それどころか、文明が発達した社会に生活する我々にとっては、今や毒にさえなって来ているのです。健康を保つ為にも、極力糖= デンプンを多く含む食べ物――パン・めん類・ご飯・芋類・果物――を食べない様に心掛けなければなりません。