2010年10月1日金曜日

流行となった『糖類ゼロ』食品

 今から約25年前、私が日本で最初に『糖質・糖類ゼロ』ダイエットを提唱しました。
その頃アメリカではアトキンス博士が「低炭水化物・高脂肪・高たんぱくダイエット」を世に広めたのです。その結果世間の人々は彼が独自に考えた『ダイエット革命』であると考えていますが、そうではありません。
 『低炭水化物』ダイエットを歴史上初めて実践したのは、1860年代にウイルアム・バンティングと云うイギリスの棺おけ職人なのです。
 彼の家系には”肥満”は1人もなかったのですが、30歳頃より”肥り”だしました。そこで彼は知人である、著名な外科医に相談したのです。するとその医師は、彼に出勤する前に”シッカリ”運動する事を奨めました。そこで彼は住居を川岸の近くに移し、出勤する前に毎日1時間”ボート漕ぎ”を実行したのです。所が毎朝1時間激しい運動をする為、お腹が空き今迄以上の食事をしなければ我慢する事が出来なくなったのです。その結果益々体重が増えどんどん肥満が進んだのです。
 再度医師に相談した所、更に食事量を減らす様アドバイスを受けました。アドバイスに従い食事量を減らしたのですが、結果栄養状態が悪くなり、身体が弱り、身体の彼方此方に”吹き出物”が出来、病院で切開手術を受ける羽目になったのです。また体重は減るどころか、かえって肥ったのです。1862年の時点で彼の体重は95kg、身長は160cmでした。バンティングはその後も”肥満解消”のため20回も入退院を繰り返しました。医師の忠告に従い、水泳・ウオーキング・乗馬をし、温泉水を呑み、トルコ風呂に入り、低カロリー食を続けました。1862年8月には、とうとう”視力低下”・”難聴で聞こえなくなった”ため、当時イギリスで耳鼻科で有名であった、ウイリアム・ハーベイ博士の診察を受けました。その時丁度ハーベイ博士は、フランスで開かれた有名な生理学者のクロード・ベルナール博士の講演を聞き帰国した所でした。そこでハーベイ博士はバンティングに『炭水化物』を極力減らし、脂の少ない肉を腹一杯食べる様にアドバイスを与えたのです。彼は博士の助言に従いダイエットを行ったところ、視力は回復し耳も聞こえる様になったのです。体重はその年の12月(ダイエットをはじめてから4ヶ月で)には86kg、1年で25kg減量でき、非常に健康になったのです。
 それ以来ヨーロッパの人々は、肥満解消のためのダイエットを「バンティングダイエット」と呼ぶ様になったのです。
 私が提唱するダイエットも云わば「バンティングダイエット」で、「炭水化物」を極端に減らし、「脂肪」は程ほどにし、「タンパク」をシッカリ食べる『ダイエット』法です。