2010年4月3日土曜日

甘い飲み物とアルツハイマー病(痴呆症)

 “肥満”・“糖尿病”が“アルツハイマー病”発症に関係する事は既に明らかとなっていますが、Ling Liらは食事内容は其の侭にして、高濃度の砂糖を加えた場合、“アルツハイマー病”の状態が悪くなるかどうかを調べたのです。成長すると“アルツハイマー病”様症状を呈する“遺伝的に操作したマウス”を用いて、普通の飼料に10%砂糖水を加えたところ、25週間後“砂糖水”を食えた“マウス”は加えない飼料マウスと比較して、約17%の体重増加、コレステロール増加、“インスリン抵抗性”―前糖尿病―が見られました。学習能力や脳機能テストで、砂糖水を加えたマウスでは“学習能力・記憶保持”が悪化しており、“アルツハイマー病”の脳に特徴的な“アミロイド蛋白”の蓄積が2倍になっていました。
 研究者達は、“精神機能障害”の悪化が、“高濃度砂糖”や“高カロリー”の結果か否かは分からないがと述べています。英国清涼飲料水協会のLi Bastoneは、此の結果は以前より云われている“肥満”と“アルツハイマー病”との関連と一致していると述べています。
 マウスが“アルツハイマー”様症状になる“砂糖水”の量を人間に換算すると、1日“ソーダー水”5缶になります。最もマウスのカロリー消費量は人間より多いので、もう少し少ない量になるでしょうが。
 現在米国及びEU諸国の“アルツハイマー病”患者数は、1,100万人いると言われ、2050年迄にその数は3倍になるであろうと云われています。過去5年間に、“肥満”や“糖尿病”・“高コレステロール血症”など“心臓病”の危険性を増す状態は、“アルツハイマー病”の危険性も増す事になるでしょう。昨年“アルツハイマー病”雑誌に、“肥満”と“アルツハイマー病”との間に強い関連性があると云う研究成果が発表された。“肥満”がひどくなる程また血中の“βアミロイド”濃度が高くなる程、“アルツハイマー”患者の脳に粘性蛋白が蓄積すると云われています。
 日本でも若年性アルツハイマー病患者が増加して来ていますが、そうならない為にも甘く品種改良された“野菜や果物”などは食べないようにしましょう。