2010年4月2日金曜日

男の不妊

18~35歳の2型糖尿病男性の約3分の1で、性腺機能すなわち生殖能力の低下が認められることを、ニューヨーク州立大学の研究者達が医学雑誌Diabetes Care 10月号で報告しています。主要生殖年令期における性機能および生殖機能の点から、男性に対する潜在的影響は「深刻」であるとDandona博士等は研究論文で述べておられます。
 平均年齢が28歳で平均BMIが39の2型糖尿病男性24名および平均年齢が26歳で平均
BMIが27の1型糖尿病38名を対象に、血液中の男性ホルモン量を測定したところ、1型糖尿病男性と比較して2型糖尿病男性で有意に低い事がわかりました。BMIとは体重を身長の2乗(㎡)で割った数値で、たとえば身長160cmで体重60kgの人では、60kg÷1.6m×1.6m=23.4となります。BIM値が大きいほど肥満であるという事です。確かにBMI値が大きいほど即ち肥満になればなるほど男性ホルモン濃度が低く、「肥満」は性腺機能低下の「主要な決定因子」に違いありませんが、2型糖尿病でやせ型男性でも高い割合で性腺機能の低下が見られる事がわかったという事です。
 2型糖尿病は、暖房設備や保温効果の良い衣服類の発達した現代生活をしている人達に
とって、ほとんど身体を温める為の燃料にしかならない穀物類や野菜類・果物類を食べる事によって引き起こされる病気で、身体の中で燃料として使われなかった“糖”が血液中に余ってしまっている状態なのです。
 最近の日本人の多くに見られる、医学的には未だ「糖尿病」にはなっていないがその一歩手前の男性にもこの様な事が当てはまるのです。世間でよく言われる『セックスレス夫婦』や『不妊の夫婦』の大きな原因もこの様な事によるのではないでしょうか。『少子化』を防ぐ為にも、穀類・野菜類・果物類を避け、脂の少ない肉類・魚介類をしっかり食べるようにするべきでしょう。