2009年9月24日木曜日

”コレステロール”は”脂肪”ではない

 コレステロールは、ステロイドアルコールと呼ばれるアルコールの一種で純粋な脂肪ではありません。”糖”から”エネルギー”=”カロリー”を作り出す過程で出来る、アセチルCoAと言う物質から出来るのです。一般的に”脂肪分の多い”物を食べ過ぎると高コレステロール血症になると考えられている様ですが、そうではなく”糖分”の多い物を食べるとコレステロールが増えるのです。
 ”ステロール”は動物にも植物にもあり、動物性のものを”コレステロール”と云い植物性のものを”フィトステロール”と呼んでいます。
 ”コレステロール”は、60兆個の細胞を形造る細胞膜やホルモンの原料であり、食べ物に含まれる”脂肪”を乳化して消化を助ける”胆汁酸”(胆汁の素)の原料でもあります。”脂肪”は健康を損ねる元凶の様に思われ、”低脂肪”の物が好んで食べられる様になったのも”高コレステロール症”の原因の一つではないでしょうか。最近盛んに”テレビコマーシャル”で、”コレステロール”を下げる”てんぷら油”が宣伝されていますが、油を食べればコレステロールが下がるのも事実です。”油(脂)物を多く食べればその分多く胆汁が小腸に排出され、吸収されずに残った分は胆汁と共に便に出ます。
 また油(脂)分の多い物を食べれば、小腸から”コレストキニン”が分泌されますが、この物質は”食欲”を抑える働きがあります。
 間違った”脂肪神話”に振り回されない様にしましょう。