2009年5月31日日曜日

ビタミンCと果物

 私達の身体は60兆個という実に膨大な数の細胞から作られています。そしてこれ等の細胞の中では日夜24時間色々な作業が行われているのです(代謝活動)。
身体の中に既に在る物や食べ物から取り入れられた物を使い、色々な物を作り出す作業などが行われています。
 たとえば“ごはん”や“キャベツ”などの炭水化物は、腸管でブドウ糖などに分解(消化)されて血液の流れに乗って細胞に迄運ばれてゆきます。でもブドウ糖は勝手に細胞の中へ入る事は出来ず、インスリンの助けを借りて始めて運び込まれるのです。
 ビタミンCは“コラーゲン”の働きを正常に保ったり、白血球が身体の中に進入してきたウイルスや細菌・がん細胞を取り込んでやっつけたりする働きを持っています(此れを免疫反応と呼ぶ)。またビタミンCも細胞内に取り込まれる為にはインスリンの助けを必要とするのです。しかし、ビタミンCは化学構造(形)がブドウ糖とよく似ている為、ブドウ糖が血液中に沢山有ると(高血糖)邪魔されて入る事が出来ず色々な病気(風邪や癌など)に罹り易くなります。免疫力が低下する為ですが、血糖値が120mg/dlになると免疫力は75%低下すると言われています。風邪を引かない様にする為には“レモン”等の果物を食べる様に言われていますが、“レモン”にはビタミンCよりも遥かに多くの“糖”が含まれているので折角のビタミンC効果が無くなってしまいます。
 血糖値が120mg/dl以上ある人は、サプリメントで摂る様にしましょう。

2009年5月22日金曜日

認知症とインスリン

 中年になると、インスリンホルモンの働きが当然悪くなってきます。その結果として、糖分(キャベツ・玉ねぎ・かぼちゃ・芋や米・麦・果物に多く含まれる)の処理が出来にくくなり、体脂肪・血液脂肪(コレステロール・中性脂肪)が溜まりやすく又血糖値も高くなります。
 この様なインスリン作用不全が、35歳以降のアルツハイマー病発症リスクの増加に関連していると、スェーデンの研究者らが医学雑誌に発表しています。その研究によれば、調査研究に参加した2,322名の人達を32年間追跡調査し、そのうち394名が何らかのタイプの認知症または認知障害と診断されました。
 認知症にならない様にするには、中年以降はなるべく“糖分の多い”食品――ご飯・うどん・そばやキャベツ・玉ねぎ・ジャガイモ・かぼちゃ、果物類――を食べる量を少しでも減らし、インスリン作用が機能不全に陥らない様に心掛ける事です。

2009年5月18日月曜日

食の欧米化

 医療関係者達が新聞・テレビ等のマスコミで、“高血圧・高脂血症・痛風”などの“生活習慣=メタボ”の増加は、“牛肉”の食べ過ぎの様な“食の欧米化”による等と云っていますが、本当でしょうか。
 人口1億3千万人の日本で1年間に食べられる“牛”の数は約400万頭、一方人口2億3千万人の米国では年間約4,000万頭の“牛”が食に供されているのです。日本人は鎌倉時代より、農耕用の牛を食べており、“牛肉”を食べる習慣は欧米より古いかもしれません。
 “有機肥料”を使用する様になったのは最近で、それ以前は“人糞”を使っていた為“米”や“野菜”の収穫量は多くありませんでした。“鶏肉”や“魚類=川・池”を中心に食べ、“米”や“野菜”などは“秋”から“春先”に掛け多く食べられていたのです。“餅”や“いも・人参・大根”等は“秋祭り”にお供え物として、神に捧げそれを食べていたのです。
 “農産物”を多く食べる北方の寒い地方では“脳溢血”・“胃がん”等の病気が多く、南の暖かい地方では“魚”等を多く食べるのでこの様な病気が少ないのです。長寿が多いのも“魚”を多く食べる南方(沖縄・鹿児島など)の地域です。
 マスコミ等で言われる事を、鵜呑みにしない様にしましょう。

ごはん・野菜・果物の弊害

 青少年の非行・陰湿ないじめ・学校内・家庭内暴力、登校拒否、暴走行為などの反社会的行為や犯罪増加の原因について、“評論家”や“心理学者”がテレビ・新聞などのマスコミで“社会環境”や“家庭環境”さらには“学校教育”が昔に比べて悪くなっている等々論評しているのを見掛けます。例えば“家庭での親子”の会話が少なくなった為とか、彼等を取り巻く環境が悪いのだと決め付けています。世の中が便利になる以前は、親達の忙しさの為、殆ど親子間の会話等している暇は有りませんでした。“ストレス”についても、“戦中・戦後”は子供に至るまで相当な“ストレス”があった筈です。更に明治維新の文明開化の時代には、“社会環境”・“教育環境”が激変した筈です。でもその様な時代に“犯罪”・“非行”が増加していません。
 我々の祖先達は“激しい気象の変化”や“取り巻く環境の変化”に適応して来たのです。従って考えられる原因は他にある筈です。最も考えられる事は、“食べ物”の違いでしょう。以前に比べ確かに食品の種類や量は増えましたが、それ等は“炭水化物”やそれから作られる製品ばかりです。甘く品種改良した“野菜”や“果物”、“でんぷん”=“糖分”に“脂肪”を加えた“カレールー”、“デンプン”だらけの“練り製品”の様に本来有るべき姿から想像も出来ない様な食べ物ばかりです。この結果は何を齎したでしょう。“高血圧”・“高コレステロール血症”を始め“肥満”・“心臓・脳血管障害”・“糖尿病”の急激な増加です。さらに悪い事に数え切れない程の“食品添加物”が、状況を一層悪くしているのです。“癌”の増加もこれ等が一因でしょう。
 数百万年の間、人類は“狩猟”により、“うさぎ”・“リス”や“魚類”等の“小動物”を捕まえて生活し進化を遂げてきました。“火”を使う事を覚え、料理も進歩して来たでしょう。“石器時代”になると、硬い“木の実”を食べだす様になりました。その間“野菜”や“穀物類”等は食べていません。従って我々の身体の器官は、“動物”から栄養を吸収する様に進化して来たのです。その一つの証拠が腸の長さです。殆どの動物は“穀物”や“野菜”等の繊維の多い物を消化する事は出来ません。そこで所謂“草食動物”はそれ等の作業を、大量の腸内細菌に委ねているのです。大量の“腸内細菌”を保持する為には、相当長く大きい腸を必要とします。その場所が“盲腸”なのです。我々人間の盲腸は退化してしまっており、大量の腸内細菌を養う事が出来ないのです。此の事から考えても、“野菜”や“穀物”等は食べるべきではないでしょう。全ての動物の身体は、“タンパク”及び“脂肪”から出来ています。“野菜”や“穀類”には、重要な身体の構成物質である“タンパク”・“脂肪”は殆ど無いか極めて僅かしか有りません。皆さんも“野焼き”や“焼き畑農業”等で御存知の様に、“野菜”や“穀物”は燃え易く熱を出す“燃料”としての働きが殆どです。燃えて“熱”を出すと云う事は、即ち最良の“カロリー”源です。つい最近迄は、外部から身体を温める効率の良い“暖房”設備等有りませんでした。だから冬の寒い間は身体の中で“熱”を作り出し、暖めなければならなかったのです。此の為に最適な物が“穀物”や“野菜”だったのです。初秋の“祭り”の際、“野菜”や“果物”・“もち”をお供えし春先まで食べたのです。勿論“魚介類”や“肉類”も余分に食べれば燃料としても使えますが、不幸にして“平野部”の日本列島では“動物”は多く生息していなかったのです。
止むを得ず“穀物”等を食べていたのですが、如何せん“栄養”が不足する為“長寿”を全う出来ませんでした。昭和40年代に入り一般の人達も“牛肉”を食べられる様になり、その頃より急速に寿命が延び出したのです。
 どの野生動物も初秋になると、“寒さ”に耐える様に、“木の実”等の“炭水化物”を沢山食べ、燃料として使う為に“脂肪”を溜め込むのです。“米”や“野菜”・“果物”等の“炭水化物”は、“燃料”=“カロリー”として使わない場合には、無難で効率の良い“脂肪”として溜め込むのです。春先になれば、“動作”や“冷房効果”の妨げになる“脂肪”は削ぎ落とします。“脂肪”を食べても、“体脂肪”にはなりません。もし“脂肪”が身に着くのなら、“神戸牛”・“但馬牛”等の霜降り牛を育てる為に“穀物”など与える必要はなく、“野菜”に“サラダ油”を掛けて食べさせれば良い筈です。此の方が遥かに安価で済むでしょう。我々人間も本来“初秋”から“春先”に肥り易いのは自然現象なのです。“天高く馬肥ゆる秋”とか“食欲の秋”と云う格言の根拠は其処に有ります。たとえ真の“肉食”をしていても“肥る”事があるでしょう。まして“穀物”・“野菜”・“果物”等を少しでも食べれば尚更です。
 “脳”の働きを狂わせ、“肥満”・“糖尿病”・“癌”等の“生活習慣病”にならない様にする為にも、“糖質”=“米・麦”・“野菜”・“果物”を食べるのを止めましょう。

死への食べ物―ジャンクフードの洪水

 米国国立健康栄養調査によると、アメリカ人の三人に1人の食事はジャンクフードであるり、その結果として病気が急増加しているそうです。では“ジャンクフード”とは?何故今日の社会でそれ程に迄広がっているのでしょうか?
 或る男性が何時もの様に8時間睡眠を取ったにも拘らず、起床時に疲れ気味でした。彼は起きようとして“エネルギー”を奮い立たせたが、矢張り気力が出ず更に30分もベッドで過ごしてしまいました。やっと起床したが、駆け足で会社に出勤しないと間に合わないだろう、ゆっくり朝食を摂っている時間はないと考え、出勤途中食料品店に立ち寄り、6個の“ドーナッツ”と“コーラ”買いました。“砂糖”と“カフェイン”を取れば元気が出ると考えたのです。
 “グロッキー”で“集中力”を欠いている彼は、出勤後4時間位の間“フラフラ”でした。やがて昼食の時間になり皆と近くの“ファーストフード”に出掛け、“バーガー・フライドポテト・ソフトドリンク”を選びました。午後の時間彼は“よろめき”ながら仕事を終え帰路についたのです。夕食は少々の“ピザ”と“ソフトドリンク”で済ませました。夜になって彼は仕事では殆ど“エネルギー”を使っていないのに、疲れ果てていたのです。彼は一日中“ねむく”て“悲惨な気持ち”で、“集中力”がない為、仕事をやりこなせなかったのです。次の日も同じ様な状態でした。
 貴方の一日はどの様なもの? 貴方の体重は“オーバー”? 一日中疲れた感じ、気分は爽快? 物事に集中できない事が有る?
 もし答えが“イエス”なら、貴方も“ジャンクフード症候群”の可能性があります。
 ではどの様な食べ物が“ジャンクフード”か、どうしてそれ等を“ジャンクフード”と云うのか?“ジャンクフード”と云う言葉は、口当たり良く・高カロリー・即席の食べ物で栄養が殆どない物を指します。殆どの人が自分だけで決めた“ジャンクフード”のリストを持っていますが、一般的には“高糖質”(ソーダポップ・キャンディ・アイスクリームなど)や“高脂肪”(バーガー・ピザ・ホットドッグ・フライドポテト)で塩分豊富な食べ物です。この様な物だけでなく、ヘルシーとして販売されている“無糖ジュース”等も含まれるのです。人工的な匂いや砂糖が殆どで、本物の“ジュース”は僅かにしか入っていません。この様な“食べ物”でも、時々・少量摂るだけなら害にはならないでしょう。
 大量の“ジャンクフード”を食べるのが、今日では一般的になっています。多くの親は子供に大量の“甘い朝食”を与えており、結果“落ち着きのない”子供にしてしまっているのです。挙句親は子供を医者に診せ、医者は簡単に“落ち着かせる薬”を処方するだけで、原因を除去するのではなく食べ物の影響を覆い隠しているだけです。この様な親達は“食べ物”を変えれば、状況が改善される事に気付いていないのです。
 “ジャンクフード”は“ガン”増加の大きな原因の一つでもあります。我々の身体は正しく機能する為に、ビタミン類やミネラル類が必要です。貧しい食事をすれば、“免疫機能”の様な働きが害され、“毒素”の排除や“病的細胞”の除去が不可能になります。結果“ガン”の発症を来たすのです。
 “ジャンクフード”のもう一つの“手ひどい”結果が、肥満です。“ジャンクフード”を日常的に食べていると、たちまち肥満になるでしょう。最近の調査では、米国成人の31%・小児の17%が肥満と云われています。米国CDCによれば、“タバコ”に次ぐ予防可能な死亡原因が肥満です。肥満は心血管障害や高コレステロール血症・糖尿病・心臓病・心臓発作・脳出血・睡眠時無呼吸症候群など色々な健康障害の原因となるからです。