2008年2月16日土曜日

カロリーって一体何なの?

『カロリー』って云う言葉は、週刊誌やテレビなどで始終耳にする言葉ですが、この言葉の意味する所については、漠然としか理解出来ていない人が多いのではないでしょうか。
 よく“石油ストーブ”や“エアコン”を購入する際、何キロカロリー/時と表示されていますよね。
これは、灯油や電気を使って作られる「熱」の量を意味しています。さらに云えば、熱を作り出す為の“灯油”や“電気”の量でもあるのです。
 私達の身体で云えば、“石油ストーブ”や“エアコン”の熱は体温に相当します。体温を常に36℃~37℃に保っておく為には相当の『カロリー』が必要です。この『カロリー』を得る為にも、私達は毎日食事をしなければならないのです。“灯油”や“電気”の様に。ただ、“灯油”や“電気”ならば、自由に調節出来ます。ただ、私達の身体には、調節の目安となる“メーター”が無いので大変難しいでしょう。
 私達の食べ物の中で、“灯油”や“電気”の様な所謂「燃料」となる物は色々有りますが、なかでも一番“燃料”になり易い物は、所謂「糖質」=「でんぷん」=「炭水化物」です。私達の身体には、メーターもなく、また必要な「燃料」の量も時々刻々変化しています。従って、『カロリー』を計算して“燃料”=“食べ物”を取る事は、殆ど無意味な事なのです。そのうえ、「穀物類」などの所謂‘栄養’は、「燃料」以外何の役目も果たすことは出来ないのです。
 それに反して、『たんぱく質』は主として、身体の色々な組織(脳・心臓・肝臓・血液・骨)を構成するのに利用されたり、生理的機能(諸種の酵素、ホルモンなど)を調整したりする働きを持ち、もし「炭水化物」からの「燃料」補給――低炭水化物食――が途絶えれば“燃料”にもなります。その他、『脂質』=『植物油』もいざとなれば「燃料」としても利用されます。『脂質』や『ミネラル』は『蛋白質』と協働して、身体の組織を構成する栄養素として利用され、『ビタミン』・『ミネラル』は『蛋白質』を助けて生理的機能を調節するように働きます。
 『炭水化物』は“燃料”=『カロリー』以外に利用価値がなく、しかも使われずに余れば「体脂肪」として貯められるだけです。私たちが自分自身で、身体を“温めたり”“冷やしたり”する必要性が殆どない現代文明が発達した現代―――“クーラー”・“ヒーター”が発達している―――では、どうしても「燃料」=「炭水化物」は余り気味なります。
 たとえ、机上で『カロリー』計算して、食物を取ったとしても、100%消化吸収出来る事はあり得ないでしょう。消化吸収の悪い人なら、常に『カロリー』不足の状態になり、これを補う為に絶えず何かを“口”に入れていなければなりません(間食と言っていますが)。